愛想笑い教育講座

諸事情によりブログ名変更。23歳Gカップの美女だと思って読んでください

8/7雑記

バチンッとはじけた音とともに、ピックではじく感覚を失ったときに、1弦が切れたことを認識した。
チョーキングしていた左手は行き場を失って宙をぶらついていた。

 

まったく野球というものはいつ見ても「ここは1点欲しいところですね」「まずは1点欲しいところですね」「もう1点欲しいところですね」と、繰り返している。
じゃぁ1点欲しくないシーンはいつですか?と問いただしてやりたい。
そんなことを考えて甲子園をみつめながら、フェンダージャパンのテレキャスターを抱えて、数年来ちっとも成長しない"Johnny B. Goode"を練習していたわけだけど、いつもと同じ個所で運指がうまく行かずに、いらいらしながらガチャガチャかき回していた時だった。

 

そういえば僕も中学校の頃は野球をやっていたけれど、万年補欠でラッキーマンのスーパースターマン状態だったし、練習ではそれなりに打って走って守って投げることができるのに、試合では極度の緊張から何もできなかった。覚えている限り、中学3年間の通算成績は1安打1盗塁3エラーだ。
打席に立ちたくなかったし、守れば打球は飛んできてほしくない、そういう状態だった。
勿論試合に出るのも楽しくないし、小学生から続けてきたやつがうまいのは当然だし試合にも出やすい。試合に出れば上達するもんだから、僕がへたくそなのはしょうがない。と都合のいい免罪符をあたえて練習を避けていた。
だから、野球をやるのは大嫌いなのだ。

 

ここまで思い出したところで両手に抱えたギターを置いて、外に出ることにした。
別段行くあてなどないのだが、普段車で県境をまたげない北海道に住んでいることもあって、なんとなしに、岩手→秋田→山形→宮城とドライブに出たのだ。
AM891のNHK第1ラジオからは、四国では雨が降らずに早明浦ダムの貯水量が減っているとのニュースが流れてくる。5年前も早明浦ダムでの渇水が騒がれ、自転車で日本縦断している僕が四国についた瞬間に大雨が降ったことを思い出した。
いっそこのまま四国まで走れば・・・なんて考えなかったわけでもないけれど、かかるガソリン代と時間と労力を考えたところで、考えることをやめた。

 

車は順調にタイヤを転がす。

 

地図に縛られずにそこかしこを縦横無尽に走るのは楽しかった。
4号線から岩手県に入り、一関を抜けて厳美渓を横に栗駒山を上ったら、秋田県
秋田県から山形県へとダラダラ走る。
山形県から宮城に入るころには、西側に見える電柱や建物は色や質感を奪われ、落とした影は細長く形をつくった。

 

よくわからない山道に迷い込んだ時に、猛烈な尿意を催して進退窮まる。
まったくコーヒーという飲み物は、予兆なく強烈な尿意を以て襲い掛かってくる。
これは立ちしょんするしかないと判断し、路肩に限界まで車を寄せて、地に足をつけた。
ズボンのチャックをおろしつつ助手席側に回り込んだ瞬間、ものすごい音を立てて周囲を蠢く何者かに気付き、車内に駆け戻った。
おびただしい数のアブに囲まれていたのだ。
猛暑に滲む汗と、恐怖に湧き出た冷や汗と、決壊しそうな膀胱を危惧する脂汗とを拭う。
窓に体当たりをする際に鳴るカチカチという音を前後左右から聴きながら、次の立ちしょんスポットを求めて慌ててアクセルを踏んだ。
1kmほど走ったところで路肩に十分な幅のある場所を見つけ、再度車を降りると、ここにもアブが大量にいた。
こうして5,6度車を止めたもののいずれの場所においてもカチカチという不吉な音は止むことを知らず、仕方なしに携帯のマップを開いて最寄りの集落を探すが、前後10km近くは山、山、山。
先ほどまでコーヒーが入っていたコンビニの透明のカップを手に取り、お前のせいだぞ、とつぶやいてチャックを下す。
煽り建てるように増していくカチカチ音を聴きながら、カップに放尿を始めた。

 

溢れた。
溢れたことにビビッてこぼした。

カチカチカチカチ・・・カチカチカチ・・・



皆さん何を言っているのかわからないでしょうね。
僕もよくわかんないんで大丈夫です。

 

そして書くことに飽きたので今日はこれでお結びです。

 

僕のやる気もバチンッと音を立ててはじけた。(PCを閉じる音)
 
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秋田県にてセルフタイマーで撮影。ごきげんよう