結局才能に愛されなかったのだ。
いくら努力しようが限界はある。
何にしたってめきめき上達するような才能ボーイであったならば、努力することだって楽しいのである。
神は僕に何の才能も与えなかったから、誰にでもできる類の技術職に僕を置いた。
いや、花さか天使テンテンくん的に考えれば、何らかの才能があるのかもしれないが。 僕の頭に咲く才能の花は、あるいは炊飯器にカビを繁殖させるものだったり、アレルギーの才能だったり、乾燥肌の才能なのかもしれない。
だから僕は、僕の興味の範疇に才能を与えなかった神様に文句を言うわけだ。
神様と目を合わす瞬間というのはなかなか緊張することが多いけれど、こういう時は楽。
全部、神様のせいだ。
そんなわけで、先の北海道の地震のおかげで馬車馬のように働いている。
今日東京で行われている友達の結婚パーティーに参加予定だったのに、3万円の航空券をドブに捨てて日給にして1万と少しの仕事をしているのだ。
心に悪いぜ、ホント。
こういう調子なのでめちゃくちゃに疲れて眠るわけだけど、この前、関根勤の夢をみた。
リアルな羽が生えた関根勤が、地に足をつけて手をたたいて、音もたてずに笑っていた。
飛べよ。
でもなんだって関根勤なんだろう。 確かに僕は中学生時代に関根勤にあこがれていた。
正確に言えば関根勤の笑い方にあこがれていた。
あの大口を開けて手をBPM20でたたくあの笑い方が本当に楽しそうで、笑わせている側はさぞ愉快だろうなと、必死に体得したもんだ。
だもんで、中学、高校と僕は関根勤だったわけだが、僕の関根勤時代は終わりを告げるのだ。
高校時代、部活帰りの柏駅南口ローソンにて友人とショッピングを楽しんでいたところ、友人が笑わせてくる。
僕は条件反射的に反応して関根勤モードに入ったところ、口に舞い込む一匹の蛾。
異常に気付いた僕は林に戻って慌てて吐き出すが、ふんだんに鱗粉を撒いて行った蛾。
唾液にまみれた蛾は勢い良く地面にたたきつけれれたものの、何事もなかったように去っていった。
洗面所でうがいを繰り返す蛾、不快感と鳥肌はぬぐえなかった。
この出来事は僕から関根勤を奪った。
別に懐かしくとも何ともないし、戻ってきてほしいとも思わないけど、深層心理はそういうことになっているんだな。
むしろ久々に会った関根勤に苛立ちを覚えたね。
夢くらいいいもん見させろよ。
大体、なんでフルネームで呼ばないとしっくりこないんですかね、関根勤って。
関根でもなければ、勤でもない。関根勤なのだ。
ホント、みんな何言っているのかわかんないだろうけど、大丈夫。 僕も全然意味わかんねぇよ。
こんなブログを書かなければ僕は15分早く帰れるってのに、何やってんだか。
全部、関根勤のせいだ。